親事業者から下請事業者へと発注されているさまざまな委託業務。このような下請取引では、仕事を委託する側の親事業者は、下請事業者よりも優位な立場にあると考えられます。
このため、親事業者の一方的な都合によって、下請代金の支払いが遅れてしまったり、代金を不当に引き下げられたり、下請事業者が不利な扱いを受けている場合が少なくありません。
そこで、下請取引の公正化を図り、下請事業者の利益を保護するため、独占禁止法の特別方として制定されたのが「下請法(正式名称:下請代金支払遅延等防止法)」です。
製造業からサービス業まで、幅広い分野において適用対象となる取引を明確に示すとともに、親事業者の禁止行為なども具体的に定めています。もし、違反が認められた場合には、簡易な手続きで迅速に改善を求め、下請業者を守ることができる仕組みになっています。
●取引に当たって、親事業者には4つの遵守義務があります。
1・発注時に、支払期日を定める必要があります。
不当な支払期日の変更・支払遅延により、下請事業者の経営が不安定になることを防止する
ため、親事業者は下請事業者と合意の上で、下請代金の支払期日を事前に定めることが義務
付けられています。この場合、支払期日は納入された物品の受領後60日以内で、かつ、できる
かぎり短い期間になるように定めなければなりません。
2・支払いが遅れたら、遅延利息を支払う必要があります。
親事業者が、支払期日までに下請代金を支払わなかった場合、下請事業者に対して遅延利息
を支払う義務があります。遅延利息は、納品日から60日を経過した日から実際に支払いが行
なわれる日までの期間、未払金額に年率14.6%を乗じた金額となっています。
3・発注時には、発注書面を交付する必要があります。
4・取引記録の書類を作成・保存する必要があります。(2年間)
4つの義務の他に、商品の受領拒否・不当返品・買いたたき・割引困難な手形の交付他が親事業者の禁止行為とされています。これらに違反した場合、改善勧告や罰金が科せられる等違反行為を厳しく取り締まっていきます。「下請法」の親事業者・下請事業者に該当するかは、両者の資本金の額と取引内容によって決まります。詳しくは、
公正取引委員会ホームページ
をご参照下さい。
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