近年、キャッシュフロー計算書は、貸借対照表や損益計算書と同じかそれ以上に重視されつつあります。会社はどんなに赤字でもキャッシュがあればつぶれませんが、どんなに黒字でもキャッシュがなければつぶれてしまいます。そのため、会社の信用力を見るときには、キャッシュフローが健全であるかどうかを見るのです。キャッシュフローの改善も重要な経営目標です。
キャッシュフローとは、資金の流れのことをいい、会社を出入りする資金の動きを表現したものです。1年間でどれだけ資金が増減したかを表し、さらに、その増減はどのような原因によって生じたのかを示しています。
◎キャッシュフロー計算書の役割
これまで決算書といえば、貸借対照表と損益計算書のことを指していました。しかし近年、これに加えてキャッシュフロー計算書が第三の決算書としてクローズアップされてきました。
いままでは、利益重視の経営の結果、利益は出ているのに資金が不足しているといった状態を正しく認識できず、また、原因分析をきちんと行うことをおろそかにしていた企業がたくさんあったのです。
◎3つのキャッシュフロー
キャッシュフロー計算書では、資金の増減額を営業活動、投資活動、財務活動という3つの活動に分けて表しています。この分類によって、資金の増減がどのような原因によって生じたかがわかるのです。
◎利益がどれだけ資金として残るか
企業経営を安定的に行っていくには、資金があるかどうかが重要なポイントです。資金を増やしていくには、儲けた利益をどれだけ手元に残しておけるかがポイントです。
キャッシュフロー計算書によって、①営業活動で資金を稼ぎ出しているか、②過剰な設備投資をしていないか、③借入返済額が過大となっていないか、などが確認できます。また、もし資金が不足しているならば、いくら資金が必要かもわかります。
■キャッシュフロー計算書(間接法による)
(単位:万円)
①営業キャッシュフロー
当期利益 270
法人税等の支払 220
減価償却費 385
売上債権の増減 - 205
棚卸資産の増減 20
その他資産の増減 0
買入債務の増減 - 50
割引手形の増減 0
その他債務の増減 200
合計 (営業キャッシュフロー) 840
②投資キャッシュフロー
定期預金、有価証券の増減 0
固定資産の取得売却 - 30
貸付金の増減 0
合計 (投資キャッシュフロー) - 30
③財務キャッシュフロー
借入金の増減 - 800
その他の増減 0
合計 (財務キャッシュフロー) - 800
フリーキャッシュフロー 810
(①営業キャッシュフロー + ②投資キャッシュフロー)
キャッシュの増減 (① + ② + ③) 10
キャッシュの期首残高 1910
キャッシュの期末残高 1920











