現代の企業は、単に社会的責任を果たすだけではなく、社会に対して積極的に貢献していくことが求められています。
◎フィランソロフィー
フィランソロフィーは、前項で挙げたコーポレート・シチズンシップに基づく、公益企業活動など民間企業による社会貢献を意味します。アメリカでは1910年から1930年にかけて、カーネギー財団、ロックフェラー財団などが設立され、活動が広がりました。1990年代に入って日本でもフィランソロフィー活動が活発化し、経団連が音頭をとって、経常利益の1%を社会貢献のために毎年寄付する「1%クラブ」が設立されました。
◎メセナ
メセナとは、文化芸術支援活動のことです。ローマ帝国の創生期にメセナスという重臣がおり、文化や芸術を保護したことからきた言葉です。
具体的には、企業名をつけた各種催しや寄付をしたり、基金を設定して財団をつくることをいいます。より大きな概念として、前出のフィランソロフィーがあります。
◎ブランド・ロイヤルティ
ブランド・ロイヤルティとは、ブランドに対する忠誠度・信頼度のことです。消費者が同一の商品を反復購買する割合のことを指します。ブランド・ロイヤルティを高めるためには、品質、高級感、親しみやすさ、信頼性、技術力などのブランド・イメージを高める必要があり、その高さの度合いには、①商標固執、②商標選好、③商標認知の3段階があります。一方、ブランド・ロイヤルティの低下により、他のブランドへの切り替えが起こることをブランド・スイッチングといいます。
◎社会志向のマーケティング
社会志向のマーケティングとは、企業の利益をあげるためのマーケティングではなく、すべての企業活動は社会のためにあると考えるマーケティングのことです。
従来のマーケティングの志向においては、製品を購入する顧客に焦点が当てられてきましたが、その顧客が製品を使用することによって周囲の人間や環境に迷惑をかけられるような場合には、その製品が直接の購買者や使用者の満足を得られたとしても、社会的な批判を免れることはできなのです。
さらに、社会志向のマーケティングは、社会責任のマーケティングと社会貢献のマーケティングの2つに分けることができます。
■社会責任のマーケティング
企業が社会において果たすべき責任をまっとうするため、マーケティングの諸活動にもその責任を果たす努力を取り込もうという考え方です。ただ単に、売れればいい、利益があがればいいという発想ではなく、社会的な責任をしっかりと果たせる製品をつくるのが企業の義務だと考えて、マーケティングの諸活動を行うことが重要だということです。
■社会貢献のマーケティング
企業がその本業にまつわる責任を果たすだけでなく、社会貢献をも企業活動の義務として実践していくことをいいます。たまたま利益があがったから社会貢献に使おうというのではなく、社会貢献をするために利益をあげる努力をしようという考え方です。











