起業

 簡単に起業できる時代になり、会社の数も飛躍的に増えてくると思います。その反面、失敗したときのたたみ方や、たとえ成功したとしても、世代交代の時期にどのような選択肢があるのかを考えるのは、経営者にとって重要なことです。

 会社はつくるよりもたたむほうが難しいものです。いかに関係者に迷惑をかけずにたためるかが、経営者の正念場なのです。

 起業するにあたり、ひとつ頭に置いていただきたいのが会社のたたみ方です。これから起業するぞ、と意気込んでいるときに、そこまでは考えていないと思います。しかし、どんな形であれ始めたからには必ず終わりはついてくるものです。

倒産

 これはもちろんあってはならないことですが、業績悪化や資金繰り悪化により、まったく首が回らなくなって、急きょ夜逃げなどということにはならないようにしてください。取引先、株主(出資者)など、会社にかかわるすべての方々に迷惑がかかり、倒産の連鎖などということにもなりかねません。

廃業

 業績の悪化などにかぎらず、後継者不在など諸々の理由で会社をたたむこともあると思います。廃業・清算にあったては、もうどうせ終わりだからと投げやりにならず、従業員、債権者などに迷惑がかからないように清算しなければなりません。人に迷惑をかけない「たたみ方」は、会社の経営者として絶対に必要なことです。

事業継承

 起業した会社がせっかく軌道に乗っても、世代交代期に後継者不在で会社の存続が難しい状況になったとき、会社をたたむというのも選択肢のひとつです。しかし、その他に株式公開やM&A(企業の統合、合併)という選択肢もあります。株式公開は、日本の全法人数の約2%しか達成していない狭き門です。M&Aは、今後わが国においては一番選択されやすい選択肢となるでしょう。M&Aによる事業継承により、後継者のいない会社でも企業存続が可能となり、それまでの経営者は退職金をもらってリタイアするということもできるようになります。

上手な会社のたたみ方

 会社をつくるときにはたたむことなど考えないものですが、ある程度の時間が経つと、この先どうしようと考えたくなるときが必ずきます。大事なことは、この問題から決して逃げずに、早めに具体的な手を打っていくこと。会社の全部あるいは一部をいつどうやってたたむか、あるいは継承するかを考えて日々の仕事をすることで、人に迷惑をかけず、同時に新たなチャンスを手にすることができます。

 

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