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 簿記のシステムは、会社を経営していく上で非常に重要なシステムです。そのすべてを理解するのは大変なことですが、少なくとも要点はよく把握しておく必要があります。利益が出ているとか、人件費率が高いというような話も、簿記のシステムに従って計算をした結果であり、簿記がわからないと、その真に意味するところを理解することができません。

 

 簿記とは、企業が行う経済活動について、定性的な数値化できない経済活動を定量的(数値的)に分析、把握できるようにする技術的なシステムです。

 

◎簿記の必要性

 簿記のシステムを理解すると、このシステムを利用し、集計した財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)を分析、理解することができ、数値的な経営判断を行うことができます。

 いまの時代、会社を経営するためには、この簿記のシステムを理解しなければ、的確な経営判断を行うことはできないといっても過言ではないでしょう。

 簿記を理解するには、日本商工会議所主催の簿記検定(4級から1級)や、社団法人全国経理教育協会主催の簿記検定(4級から上級)を受験する方法があります。学習方法としては、現在では専門学校で学習するのが一般的です。

 

◎簿記のわかる経営者に

 会社を経営していく上でのパートナーである税理士や会計士は、この簿記や会計のプロですから、簿記の基礎的な知識を持った上で相談を行うと、より効果的なアドバイスを得ることができます。

 まったく簿記を理解していない場合、数値的な部分は税理士や会計士任せになってしまい、経営判断が遅くなり、会社に致命的な損害を与える結果になる可能性があります。簿記検定試験の2級程度の知識があれば、十分に数値的な経営判断を行うことが可能です。

 

◎簿記の学び方

 一般に簿記の勉強は、基礎から順に教科書にしたがって行うことが一番効果的で効率的です。しかし、多くの会社では、実際に日々の仕訳に出てくる科目はかぎられたものであり、簿記のシステム全体を駆使して会計処理を行うことはほとんどありません。経営者として簿記を勉強する場合にも、簿記システムの基本的な構造を理解し、とくに損益計算書と貸借対照表の関係について、よく勉強しておくことをおすすめします。すなわち、利益が出るとどのように貸借対照表が動き、貸借対照表上の在庫の評価額が変動すると損益計算書にどのような影響が出るか、というようなことをしっかりと理解できるようになることがとても大切です。

 銀行が財務諸表を見る上でのチェックポイントを理解するためには、もっと踏み込んだ簿記の知識が必要になってきます。銀行が企業を評価するときに真っ先に見るのが財務諸表です。したがって、財務諸表を経営者自身が読めないと、銀行がいっていることの意味もわからないのです。

 

◎法令や制度の変化と簿記

 簿記はその科学的なシステムの進化と同時に、法令や制度の変化に従って何をどう使うのかが変わっていくものなのです。たとえば、資産を時価で評価するのか取得原価で評価するのかは、どちらも簿記のシステムのなかで方法論が確立されていますが、どれを使えばよいか法令や制度で決まっています。したがって、経営者は自分の会社の財務諸表が、法令や制度の変化に伴ってどのように変わり得るのかについて、普段からよく研究しておく必要があります。同時に税制も毎年変わっていきます。税制の変化が会社の財務諸表に直接影響を及ぼすことにもなるのです。

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