起業

開業時に計画よりも経費がかかるのは当たり前です。計画より少ない経費ですんだという話はほとんど聞きません。どうしてもああしたいこうしたいという希望が入りますし、予定外の出費もつきものです。計画はあくまで計画なので、うまくいかないこともよくあります。とくに資金計画は事業の命綱です。事業計画より多めに、余裕を持って調達することをおすすめします。

 開業するときの自己資金はいくらあればよいのか。こんな悩みをよく耳にします。自己資本比率を上げて安心を得るか、反対に自己資本比率を下げてでも多額の資金を確保するかです。

    ◎ 必要な資金の計算

仮に設備などの初期投資が1000万円、運転資金が500万円で合計1500万円必要だったとして、自分の預金が600万円あったとしましょう。金融機関で借り入れを起こすときには、使い道によって借入限度額や借入年数、さらに利率まで違います。

また、金融機関によっても差があります。そこである金融機関に打診したところ、設備資金で500万円、運転資金で300万円なら貸し出せると回答がありました。しかし自己資金600万円と借入資金800万円を合計しても1400万円にしかなりませんから、必要資金にまだ100万円足りません。

では、この100万円をどうすればよいのでしょうか。計画を見直すか、資金調達をさらに考えるか。資金が貯まるのを待つか、他からさらに借り入れするか。いろいろと選択肢があります。

    ◎ 計画の見直し

計画の見直しをする際にも、ついつい自分の希望が先行してしまいます。でもどうやって経費を減らすのか。また、売り上げを伸ばす計画なら、どうやって伸ばすのか。これらを明確に文章にして検証することが必要です。

資金が貯まるのを待つという方法は、非常にリスクの少ない賢明な方法です。ただ、時期を逃さないようにしなければなりません。何事も時期の見極めは大切です。他からの借り入れで不足資金を調達するという方法は、返済が重なり資金繰りが困難になる可能性があります。

それを考慮に入れて増加する借入返済を計画に組み込むことが必要です。100万円の借り入れのみならず、売り上げが上がるまでの間の返済分もプラスして考えなくてはなりません。

    ◎ 自己資金とリスクの勘案

自己資金が多ければ多いほどリスクが少ないことは当たり前ですが、その割合は他のリスクとの比較からおのずと決まってきます。売り上げがすぐに確実に期待できる事業であれば、収入のリスクが低いので、自己資金が少なくてもいけると判断できます。

逆に、多少強引な計画だと思う場合には、自己資金は多めに用意すべきです。自己資金をどれぐらい用意するかは、ほかのリスクの大きさによって変わってくるというのが結論です。起業する事業のリスク計算は綿密に行ってください。

 

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